【アニメ・漫画】いちご100% 西野が一番魅力あったのは2〜5巻の間だよな
チャットの友だちと電話をしながら恋話をする際、恋愛経験の乏しい僕はいちご100%の話をする。
僕はいちご100%の西野がいかに魅力的で、主人公に対してどんな気持ちを抱き、どんな行動をとったのかをその子に情熱的に語る。
実際の恋愛とは違うでしょって一蹴されればそれまでだが、これが中々馬鹿にできない。
作者が女なだけあって男心だけでなく、女の子ってこんな感情を抱くんだなって気持ちになりながら読める稀有な恋愛漫画だ。
現にいつも電話するチャットの子は僕が西野の話をするとそれはそれは興味深そうに聴いてくれる。
今回はそんな西野について考察しようと思う。
ちなみにネタバレ全開なのでいちご100%を読んだことない人は回れ右することをお勧めする。
まず西野の魅力について考えると、それは何を考えてるか分からないところ。無邪気なところ。実は主人公のことが好きなところの三つが思い浮かぶ。
何を考えてるのか分からないけどなんかいいなって思う。それって結構恋愛で大事だと思う。ただ何考えてるのか分からない子はいまいちだなって思うけど。
無邪気っていいよなって思う。計算高い人は一緒にいて疲れるから。計算高い人に振り回されるのも嫌だし、計算高い人の予想外の行動をとろうとする自分もなんか好きになれない。
そして実は自分のことが好きっていいなって思う。
なんで自分のことが好きなんだろって思って、本当に自分のことを好いてくれてるのかって思って、ふとした瞬間に相手が自分のことを好きでいてくれることが分かるときゅんとする。
西野はそんな魅力を多分に持っている。
でも6巻以降、巻を重ねるにつれ、他の子よりはそういった魅力はあるものの、西野自身大人になり、主人公との関係性も変わっていき、僕が西野に感じる魅力は少しずつ薄くなっていった気がする。
そしてこの魅力がピークだったのが2〜5巻の西野だからタイトルはあぁなっている。
6巻以降の西野もいいなって思うシーンはある。
でも6巻以降の西野は真中のことが好きすぎてちょっとやり過ぎなところがあるのが否めない。
すごい経験豊富そうなのに、握手一つに特別な意味を見出してしまう西野が可愛いのだ。
真中が好きだけど、エレベーターで距離を置いてしまう西野だからきゅんとするのだ。
キスの前に真中がさつきや東城を思い浮かべたのを察して別れを告げる西野だから切ないのだ。
そういう意味では西野は夢を追う前の方が魅力的だったと思う。
もちろん、人は夢に向かって生きるとき、それはそれは生き生きしていて周囲からみれば魅力を感じるものだが、僕はそれ以上にどうすればいいのか分からないけど夢を探している青葉な心模様の人に魅力を感じる。
まだ何者にもなれるそんな時だからこそ純粋な恋ができるんじゃないかなぁって童貞心を震わせている。
そういう意味では13巻の西野は良かったなぁって思う。
夢に対し、少し憂鬱な気持ちになり真中と遠出をする話。
あのあと真中の頬にキスをしてしまうのはやり過ぎだが、中3の夏に戻りたい、あの頃は何も考えず楽しかったの下りから、西野がもし戻るのなら俺も一緒に行くよっだって淋しいじゃん、私は純平くんと一緒なら過去でも未来でも構わない、のあのやりとりは良きだった。
そういうなんとなくな恋愛に憧れる。
人は強くなければならない。そうじゃなきゃ大人になれない。
そんなことは分かってるけど、あと少しだけ子どもでいさせて欲しい。
弱い自分でいさせて欲しい。
そんな子ども心があるのが中学生〜高校生の時期で、高校生の後半になってしまうと、学生時代のエンディングが近い上に話の終わりも近いからギスギスしがちな恋愛も、中学の終わり〜高校の始まりくらいまではなんかこう初々しくて恋が楽しいって感じの平和なあどけないものだったはずである。
西野が握手を恥ずかしがるのも、真中と違う高校を選ぶのも、東城に少し真中を譲ってしまうのも、真中が上の空になっている中一人で話し続けるのもなんかこういいよなぁって思う。
好きだから付き合わなきゃいけないとか、誰かに奪われるのが許せないとか、愛してるだのなんだのがそんなに強く表れず、かといって好きって感情を押し切ることなく純粋に真中が好きな2〜5巻の西野つかさは、23の今になっても僕の憧れるヒロインだ。
まだ青葉な恋に恋している。