ハッピーアイスクリーム~自由を望む2人の民~

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映画 罪の声 感想


こんにちは、こんばんは。クロです。


久し振りの更新になりました。
最近書く文章は映画の感想ばっかりですね。
残念ながら(?)今回も映画の感想です。
ファーストデイなので。


観て来ましたのは、こちら。


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罪の声。




塩田武士の同名小説を原作に、野木亜紀子が脚本、土井裕泰が監督を務め映画化された作品です。
演じるは、小栗旬星野源のW主演。
僕は野木教徒ではないですが、野木亜紀子×星野源の映画という魅力に惹かれ、観て来ました。

本当はとんかつDJ、浅田家の2つと迷ったんですけどね。
『漫画みたいにいかない。』以来応援している山本舞香をはじめ、伊勢谷友介伊藤健太郎が出ている話題作(笑)の前者と、ニノと菅田将暉が出ている後者はどちらも魅力的だったんですけどね。
今回は罪の声にしました。



映画館に行くのは2ヶ月半振りです。
コロナからの再開後、『ステップ』、『コンフィデンスマンJP』、『ドラえもん』とハイペースで観ていましたが、少し間が空いていました。

そう言えばドラえもんの感想書き損ねていたなあ。。
ドラえもんは知人と観に行ったのですが、一人で行かないと書き出すの遅くなってそのまま書かずにいてしまうんですよね。
去年も『アルキメデスの大戦』と『記憶にございません』書き損ねたし。



そんなこんなで、久し振りの映画館。

時は空前の鬼滅の刃ブームな訳で、映画館もめちゃくちゃ混んでるかと思いましたが、幸い僕の行ったタイミングはましでした。新宿のピカデリーとかはもっとごった返していたのかな?

鬼滅の刃は1日に何回も上映しているみたいですが、罪の声をはじめ他の映画はその分小さめのスクリーンで数時間おきの上映。
それでも、公開直後ということもあり、そこそこ人入っていました。

前までは1席おきでしたが、今日は席の間隔は空けなくて良くなっていました。
その代わりに食事は禁止で、何か飲む時以外はマスクの着用が義務化。
上演前の予告が流れるタイミングでも、映画館の換気が徹底されていることが告知されていました。
早くこんな窮屈さから解放されると良いですね。
エンターテイメントよ、生き残ってくれ。



予告も幾つか面白そうなものありました。
来年公開の、ゲームのキャラ?が主人公の洋画とか、チーム福田の新解釈三國志スタンド・バイ・ミードラえもん2。

ドラえもんは、あの名作をリメイクしたものであざといくらい泣かせにかかってる笑
菅田将暉の主題歌も、予告だけで分かるくらいマッチしててほんとあざと過ぎる程。笑 でも観たい。



そんなこんなで本編始まりました。
野木亜紀子×星野源ということ以外に何の前情報もなく観に行きましたが、冒頭から引き込まれ、140分超があっという間でした。

あらすじ書くのは苦手だから公式サイト等に任せますが、史実をベースに昭和の未解決事件を描いた物語です。


しがないテーラーの曽根俊也と新聞記者の阿久津の2人がそれぞれ情報の欠片を集めながらどんな事実があったのかを追いかけていく展開は、視聴者が事件を追体験しているようで良かったです。
2人が出会い、それぞれの持ってる欠片から一気に情報が広がって事実へ近付いていくところは興奮しました。

1つの事実が明らかになった後も、複数の人物の視点で当時の情景が映されていって、きっと全貌を掴んだ上で2周目を観たら更なる気付きがあるのかもしれません。
1回だけだと大事な側面を見逃しているかもしれないし笑



豪華な役者は、各々個性が出ていて素晴らしかったです。
個々に触れていくと疲れちゃうので割愛してW主演の2人だけ。

平匡さんでも志摩でもない京都弁の星野源
ひょんなことから知った自分の過去にもがき苦しみ葛藤しながらも事実を追い求め、家族への愛と優しさに満ちた1面もあり、小説原作での彼がこの通りのキャラからわからないですが、曽根俊也でした。

あと、モノマネじゃなくてちゃんと演技してる小栗旬を久し振りに観ました笑



先程、昭和の未解決事件を描いた作品ですと書きましたが、全部観終えた後の感想では、事件そのものというより、それに纏わる「人間」を描いているように感じました。
この「人間」の描き方、僕にはとってもとってもとっても魅力溢れていました。

「3人の子どもたち」の中で自分だけが何も知らずに幸せに暮らしていたことから俊也が生島姉弟に感じていた筆舌に尽くしがたい感覚や、社会部の記者としての矜持を失いカスッカスなエンタメ記事を書いていた阿久津が俊也の問いで再び社会部記者として深淵を追う意義を探そうとした辺りなんかはベタなところです。

個人的には、特に、曽根達雄と曽根真由美の2人に人間を感じました。

お金ではない別の目的であの事件を決行した達雄。(この時の表現が何て言う単語だったか忘れた!!めちゃくちゃ大切なのに!!!)
自分の正義で行動し、利用した子どもたちのことも救ったと思い切っていた達雄。
阿久津から望は青木に捕まり死んだと聞かされた時の愕然さ、彼の不完全さがとても良かったです。



そんな2人の正義の根幹にあるのが、
理不尽に親を奪われて芽生えた社会や警察への恨みであって、あの2人の人間を描くなかで超超大切だったと思います。

安保闘争とか、学生運動とか、イデオロギーとか、僕には教科書でしか見たことがない世界です。
何だか難しいと捉えたり、本筋と関係ない脇の話と捉えて物語を追うこともできるのかもしれません。
でも、間違えなくこのムーブメントが物語上のキーで、ここのお陰で曽根達雄と曽根真由美の行動にはより一層の血肉が通って見えました。

きっと、この辺りの歴史に関する知識がもう少しあれば、登場人物の機微をさらに感じた深い理解が出来たかもしれません。

事実を繋いだ字面の展開だけでも面白かったですが、その起点となる登場人物たちの機微や人間味がとっても素晴らしかったです。



今年も残すところ2ヶ月。
1月の『ラストレター』から数えて6本目の映画でした。
個人的に当たりの多い年だったような気がします。
あと1本くらいは映画館で観たいけど、どうかな?

時は空前の鬼滅の刃ブームですが、鬼滅の刃で映画館の魅力を感じた子どもたちの中から、足しげく映画館に通う方が増えて下さると嬉しいなと思います。
(この文章ではもしかすると鬼滅の刃を悪者扱いしてしまったかもしれませんが、僕はアンチ鬼滅の刃ではないのでお含みおき下さい。)


それでは、今回はこの辺で。
以上クロでした~