【コミュ力】コミュ力のつけ方を別ベクトルから考えてみた〜環境作り編〜(タ)
巷ではコミュ力が重要視されている。
学生時代はコミュ力がないと隠キャとして教室の端に座らされ、面接ではコミュ力があるかどうかとこれでもかと質問され、仕事場ではコミュ力がないと出世できず、老後はコミュ力がないとぼっち確定という世知辛い世の中。
「コミュ力こそこの世の全て」というようなコミュ力神授説的な世界が我々の日常で、コミュ力から離れたところで過ごしたい者はインドアという少しおしゃれな響きの単語を使って部屋に閉じこもり、コミュ力がなんなのか分からないエセ哲学者は自分探しの旅といって現実逃避をする。
コミュ力がやたらあるものは陽キャやらパリピやら八方美人と揶揄されることもしばしばあり、コミュ力という概念がいかにこの社会を混沌とさせているのかが分かる。
コミュ力という曖昧で抽象的な言葉から生まれた数多の単語は人間一人一人のコミュ力に対する悩みや葛藤を内包しており、コミュ力とは対照的に一つ一つの単語がやけに具体性を帯びている。
そんなコミュ力に振り回される現代社会にはコミュ力をつけるための方法を記した本がごまんと出版され、本屋の店頭にずらりと幅を利かせる。
しかし、巷に蔓延るコミュ力に関する本は理想像を掲げすぎているような気がしてならない。
そういったコミュ力に関する本は冒頭に「聴き上手になれ」と語り、中盤で「相槌はこうしろ」、「相手に合わせて会話を広げろ」と繋げ、終盤には「本書で書かれたことを実践すればコミュ力がつく」というストーリーが記されていることが多い。
もちろん「聴き上手」はコミュ力の基礎的な要素であり、人の話を聴かない者は周囲から煙たがれるのも事実だが、果たして本当に「聴き上手」な「相槌のスペシャリスト」になることでしかコミュ力ある者なれないのだろうか。
そんなことはないと思う。
世の中「聴き上手」でなくてもコミュ力のある者は多くいるし、普段寡黙な者でもコミュ力のある者はごまんといるように感じる。
そもそも何千何億と人がいる中で皆が「聴き上手」しかいなかったらなんと退屈でつまらない世の中になるだろうと強く思う。
今回の記事は今までのコミュ力のノウハウ本とは違った切り口でコミュ力のつけ方を紹介していきたいと思う。
〜コミュ力のつけ方環境作り編〜
コミュ力をつけるにはコミュニケーションをたくさんとることが重要だと一番当たり前のことを述べておく。
いやコミュニケーションがとれないから悩んでるんだろと反論があるかもしれないが、ノウハウ本をいくら読んだところでコミュ力は上がらない。
ノウハウ本はあくまで参考書でなので、基本的にはコミュニケーションをとる量をしっかりと確保しなければその本はあまり意味をなさないのだ。
またノウハウ本に書かれたことがコミュニケーションの場において必ずしも当てはまるわけではない。
先にも述べたが、人によってコミュニケーションの取り方は全然違うのだからたかが一冊の本にコミュニケーションが上手くいくことの全てが集約できるわけがない。
仮に集約できたとしたらコミュニケーションとはなんと退屈でつまらないものだろう。
コミュニケーションのとりかたは人によって全然違うので、コミュ力をつけるには色んな人と話して自分の話しやすいパターンを把握していく必要がある。
人を知ることも大切だが、自分を知ることも同じくらい大切なのだ。
だからコミュニケーションをとり続ける環境を作ることががコミュ力をつけるにおいて一番重要なこととなる。
女子とのコミュニケーションを円滑にしたいなら女子とコミュニケーションをとる機会を増やすべきだし、歳上とのコミュニケーションを円滑にしたいなら歳上とコミュニケーションをとる機会を増やすべきだ。
今の時代コミニティーに所属するのも、女子と話すのも、歳上と話すこともスマホとお金があればいくらでも可能である。
コミュニケーションをつけたいのであればスマホとお金を駆使し、少しでもコミュニケーションをとる機会を増やすことが重要だ。
しかし、つけたいコミュ力のベクトルとコミュニケーションをとる場所にアンマッチがあると、折角コミュニケーションをとる環境を作っても意味がなかなってしまう。
女子とのコミュニケーション能力をつけたいのであれば、男子とコミュニケーションをとる機会を増やしてもさほど意味がなく、歳上とのコミュニケーション能力をつけたいのであれば、同い年や歳下とコミュニケーションをとる機会を増やしてもさほど意味がないということを理解しておく必要がある。
自分がどういうベクトルでコミュニケーション能力をつけたいかでコミュニケーションをとる機会の作り方は変わる。
全体的にコミュニケーションがつけたいというのであれば、様々なコミュニケーションをとる場に飛び込んでいく必要がある。
特定の場面や人に対してコミュニケーションがとりたいのであればその場面や人とコミュニケーションをとる機会を増やす必要がある。
自分のつけたいコミュ力を明確にし、そのコミュ力をつける環境作りをすることがコミュ力強化の第一歩なのである。
コミュニケーション能力を身につけるためにはいかにコミュニケーションをとる機会を作るか、その機会の中でどれだけ実戦を積んでいくのかこの二つをまずは意識して行動すること。
これが重要なのだ。